うつ病を生きる

うつ病と共に18年間歩んできた当事者が『生きるとは何か?』について真剣に考えるブログ。

精神疾患で苦しんでいる方たちへ

わたしがうつ病を通して体験したことのうちのワンシーンです。
今、苦しんでいる方たちの希望になれば幸いです。

統合失調症のわたしの知り合いは、長い時間かけて自分と向き合い続け、今は医師の判断の元、精神科にも通わず薬も飲まずに生きることができるようになっています。
障害年金障害者手帳も持っていたと聞いていますが、今は一般就労して働いています。
何度も体調悪化し職を変えざるを得ない状況に陥っていて、決して順調な道のりではありませんでした。
症状からすると統合失調症に違いはないようですが、ベースとなっていたのは愛着由来の精神的な不安定さだということが、話をしたり彼のやっていることを見ていて感じたことです。

わたしもうつ病を患っていましたが、これも長い時間をかけてうつ病を通して精神疾患を知る試みを続け、現実の生き方を学び、過去と向き合い、試行錯誤しながらも愛着由来の不安定さに手当てすべく生きていたら、いつの間にか消えてました。
態度としては「受け入れよう」と現実は厳しかったですがこの態度を持とうとし続けました。
それまでは周囲には理解者など誰一人としていないのではないかという孤独感にも苛まれていましたが、不思議とチラホラと理解者が現れるようになりました。
その間、仕事でお世話になった福祉施設の方たち、うつ病治療のデイケア自助グループとの出会いなどがあり、一気に救われるかのような不思議な体験の連続でした。
今もまだこのような体験の中に生きている実感があります。
まだ回復の途中ですが一生この試みをやり続けるのがわたしに与えられた人生での役割であり仕事なんだなと思うようになりました。

こんな東北の片田舎の近所に精神科のお世話にならなくても良くなった人がいるとはわたしにとっての奇跡に近い体験です。
昔からの顔見知りでごく最近病気の渦中にいる頃に再開し、それから何度かお互いの人生について対話する機会に恵まれ、回復への足掛かりとなったことは確かです。
あきらめずに生き続けていたからこそ神さまからプレゼントのようにして出会いが与えられたのかもしれません。
感謝です。

うつ病体験の苦しみを通して、このような神聖な気持ちになることが増えてきました。
統合失調症だった知り合いも別な方向から取り組んでいたにせよ、本質的には同じようなことをやっていて、内面的にはこのようなほぼ同じところに辿り着いています。
病気を持っている持っていないに関わらず、あきらめたくなりつつも自分なりに生き続けることで、必ずやあなた(やわたし)らしい人生に出会うと信じています。

長い文章、読んでいただきありがとうございました。