うつ病を生きる

うつ病と共に18年間歩んできた当事者が『生きるとは何か?』について真剣に考えるブログ。

自死者に対する自己責任論の過ち

自己責任を求める成功者たちにつけるクスリ - HIROKIM BLOG / 望月優大の日記

いくら努力し頑張ろうともどうにもならないことは沢山ある。
これは、あきらめるための理由ではなくて限りある資源を有効に使うための知恵である。

なにかにつけて個人の責任に還元されがちな日本。
いったいどうなっちまったんだと、嘆かわしい。
それを言う人には
『あなた一人の力で生きているんじゃないでしょう』
と言いたい。

自らが苦境にあえいで何をしたところで事態が好転せずどうしようもなかった、という苦しい時期を乗り越えてきた体験があり、かつそれを乗り越えたのは自らの力ではなく周囲の力添えによるものが大きい、という認識を持っている人は、自ら死を選ばざるを得なかった人を責めることはせず、思いやりの気持ちを向けて魂を報いる選択をするだろうとわたしは思う。
どうあれ人の死というものは悲しいものだけれど、遠く離れたところからは悲しいかな現実感覚に乏しいため冷たい態度を取ってしまうのかもしれない。
ちなみにわたしは身内の不幸な死により、こういうことを学ばせてもらいました。

自分一人の力で何かを成し遂げられるという考えはとても傲慢。
何を隠そう過去のわたしのことです。

注意深く観察してみると、こういう考えを持っている人ほど、周囲にはサポート人員が多くいるものです。
そのことに本人が気づいて、そして周囲のサポートに対して感謝の気持ちを感じることができるかできないかで、人間性が試されていると言えるのではないでしょうか。

そろそろさ、
『死を選らばざるを得なかった人の身にいったい何が起きていたのか?』
ということを自らの考えや想像よりも優先して知ろうとしてゆく方向にシフトしたいものですね。